「ファシリテーターの殿堂」な新オフィスお披露目座談会に登壇したらカオスで最高でした

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昨秋、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズさんの新オフィス移転に伴うファシリテーション文具/設備選定のお手伝いをした話は以前のブログに書きました。

理想の「ファシリテーションのファシリティ」についてがっつりお話しして考えたこと
ファシリテーションが売り物のコンサルティングファーム、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズさんのオフィス移転に関するディスカッションに呼んでいただきました。「新しいオフィスでどういうファシリテーションの道具を備えるか?」と、5時間ほどのディスカッションをしてきました。

年初に移転が完了し、せっかくなのでお披露目企画の座談会で話しませんか? とご連絡をいただき、3月23日の夜、赤坂まで出かけてまいりました。新オフィスはこんなかんじ!

ファシリテーターの殿堂、あるいはプロのファシリテーターが会議に最適な場をガチで作ったらこうなった:プロジェクトマジック:オルタナティブ・ブログ
「ファシリテーターの殿堂」というのは、僕らのオフィスコンセプトの一つだ。僕らは社...

そして、ご一緒した登壇者がすごくてね……光栄すぎます。

<パネラー>
小野澤興平さん(@ヤフー、ファシリテーションエバンジェリスト):社内ファシリテーション推進者の立ち位置で
榊巻亮さん(@ケンブリッジ、『世界で一番やさしい会議の教科書』などの著者):外部からのファシリテーターの立ち位置で
わたくし、ナミ(市井のビジュアルファシリテーター):コミュニティ系も社内隠れファシも、みたいな立ち位置で
<ファシリテーター>
白川克さん(@ケンブリッジ、『プロジェクト・ファシリテーション』などの著者)

テーマは「場とファシリテーションの関係を探る」。ファシリテーションに最高に適した場で、多様なファシリテーターがそれぞれの実践や持論を語る……という会。なんと100名を超えるお客様がいらっしゃいました。

座談会がどんなふうにカオスだったか

まず、物理の仕掛けがカオス。
当日の記録はグラフィックレコーディング(グラグリッド名古屋さん)とスクライブ(ケンブリッジ藪口さん)の競演。

文字や図でとことん書きつけるタイプのいわゆる「ファシグラ」、ケンブリッジさんでは「スクライブ」と呼びます。本エントリではこのタイプのものを「スクライブ」表記で統一します。

通常、可視化に利用する手法は何かひとつに絞るのがよいとされています。あちらこちらに目が行ったら、議論にフォーカスさせることができなくなりますから。しかし今回はあえてグラレコとスクライブを共存させてみようという試みです。カオス? too much? と思いきや、好みや情報量、情報の質などさまざまな要素をお互いが補完し合う関係になってかなりよかったです。それぞれの手法の強みを会場で実感することもできましたし。

これが成立したのはやはり会場が「ファシリテーターの殿堂」だからかと。掲示スペースが潤沢なので、それほどbusyには感じないのです。

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グラレコ&スクライブ。名古屋さんに撮ってもらった写真。

そういえば、座談会の最中に白川さんが「(グラレコに)これを描いておいてください」と重要ポイントを指摘されていたのがとてもうれしかったです。字ばかりのスクライブでも「ここを書いておいて」と指摘するのは、慣れないとなかなかやりにくいもの。ましてやグラレコは見た目が派手なゆえか、ツッコんでくださる方が少ないのですよね……。当ブログを読まれた方は、ぜひ、どんどん一緒に作っていっていただきたいと思います。表現の言語が違うだけで、対話や議論のための実用品ですから。

もちろん、座談会の話題もカオス?

思うことを言葉や文字、絵にする、それにまたフィードバックや乗っかりが発生してさらに広がるという、ファシリテーションで引き出される動きが機能してとても楽しく刺激的な場所でした。カオスを乗り越える(あるいは乗りこなす)って、ファシリテーターはたいてい大好きだよね。

その中で印象に残ったいくつかのトピックをご紹介します。

可視化がうまくなるにはどうすれば?

亮さんの答えがおおっ、と刺さりました。「はじめは書く必要性がわからなかった。必要性を感じてからは自分の思考を書きだして、自分で自分をファシった」とのこと。練習でうまくなった方だったんですね!
『世界で一番やさしい会議の教科書』がわかりやすく、全ての方にお勧めできる理由が腑に落ちました。何かのスキルが得意な人にコツを聴いても、苦手な人にはちょっとよくわからない、となりがちです。得意な人は天然で得意なので、コツがそもそもハイレベルすぎたり、うまく言語化できなかったりしますので、苦手を克服した方のナレッジはとても強い。

そもそも亮さんは普通に話しているだけで素晴らしく切れる方と感じたので、言語化そのものも上手なんだろうなあと思います。あやかりたい。なお、ケンブリッジには「サカマキさん」が3名いらっしゃるのでふだんこう呼ばれているとか。

場に対する思い入れはメンバーへの思いやりなのかも

意見や想い、態度を引き出すために場を整えるんだね、と思い至る時間でもありました。私はあまり(物理的な)場に対するこだわりはない(というか、お金などの面でやりたくてもやれなかった)という立場を取ってきましたが、参加者への気配りと考えれば最大限頑張りたいなあと感じました。コウヘイさんはエンジニアの場をリードすることが多いので、特に自然な働きかけに気を配っているように見え、盗みたい工夫がたくさんありました。

優秀なエンジニアの多くはとてもシャイで、しかも不自然な仕掛けへの抵抗感が強いからね。

このとき私からお話したように、場や道具を調えることはメンバーに対するギフトやリスペクトなんですよね。こんなブログを書いている原動力もじつはそこです。

追記:この話題を連ツイしていたのでモーメントにまとめました。

私的ファシリテーションのありよう
座談会で口走った「場や道具にこだわるのはそこにいる人へのギフト」とか、場面による芸風の話とか
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道具や場へのこだわり、それぞれのマトリクス。赤:コウヘイさん、緑:亮さん、青:ナミ

飲み会で話しながら書(描)きますか?

グラフィッカー(絵が多めのひと)は何かしら描きながら飲みます……と言ったら場内騒然としたんですが、どういうことですか!w 普通のファシリテーター、書きたくならないの? ざわつくことに逆に衝撃を受けました。ちなみにこの日も懇親会でも、そのあとの打ち上げでも、ラクガキしています……。

どこがどう、という話ではないのだけれども

「ああ、そういう仕事のやり方、やってもいいんだよね!」という勇気もわいてきています。最近どことなく萎縮していた気がするので、もう少しのびのびやってみます。気づくきっかけをくださって、ご一緒した皆さんには感謝でいっぱいです。

肝心の新オフィスについては、エントリを分けて近日公開いたします。それほどステキな「殿堂」なんですよ!

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この項目は、2018年3月27日に旧ブログで公開した記事に加筆修正したものです。