当ブログでは2年ほど前に静電気で貼りつくフィルムタイプのふせん(ふせん? スティッキーノート?)についての記事を3件ほど書きました。



その頃は「高いし、使い途もあまりよくわからないし……とりあえず保留!」と評価を棚上げにしていました。しかし、最近実施したワークショップで使ってみて、なんとなくこんな用途で応用が利くのではないかと思い至ったのでまた記事を書きました。
magnetic NOTESとNeulandのEstaticsは同じ製品
以前の記事で「もしかしたら同じ製品?」と書いていたmagnetic NOTESとNeulandのEstatics、やはり同じものでした。もともとは「tesla amazing」というブランドの製品です。Tesla Amazingはエストニアの会社で、製品の一部をフィンランドで作っているそうです。クラウドファンディングで始めた製品のようですね。
直販だとかなりお安いです。Lサイズが100枚で5.31ユーロ。これなら湯水のように使えます。日本までの送料(見積もり後決定)と関税がどのくらいかかるか未知数ですが……。
ちなみに「magnetic NOTES」はふせんサイズの製品の名前で、他に大きめサイズのPAD、ホワイトボードシートになるBOARDSやSHEETSといった製品もあります。
Neulandの静電気ふせん、その名もEstatics
Neulandでは以前この製品を「SlickeyNotes」の名前で販売していましたが、現在は商品名が「Estatics」になっています。

実は昨年参加したEuViz2018のNeuland臨時ショップでサンプル……というか、透明Mサイズと専用マーカーの現品をいただいてきていました。使い途が思いつかずしまいこんでいたものの、ふと取り出してみてmagnetic NOTESと同じと気づきました。
専用マーカーはアルコールベースのいわゆる油性マーカーです。ただ、このリフィルインクは日本から通販で取り寄せることができません。可燃性の危険物なので輸送ができないようです。マーカー単品は購入可能です。とはいえ国内で普通に手に入るマッキーなどの油性マーカーでまったく問題ありません。
NeulandはOutlinerの利用も推奨しています。油性マーカーに比べると少しインクの乾きが遅いものの、匂いや他の用途との互換性を考えるとこちらもありかなと思います。
結局どんな風につかうの?
bikabloのメソッドの中に「ビジュアルストーリーテリング」というカテゴリーがあります。個人や集団の考えやストーリーなどをあらかじめポスター化しておき、それを使ってプレゼンテーションを行なう方法です。プレゼンテーション中に紙に書き足したり、動くオブジェクトを利用したりして表現力、訴求力を高めます。
動くオブジェクトとしてこのEstaticsに書いたキャラクターを使うと、面白いプレゼンテーションができました。EuViz2018ではドキュメントカメラ(日本では書画カメラともいう)でのプレゼンテーションで、効果的に使われていました。
こちらは私がうけたbikabloトレーニングでの使用例。おっさんがふ~っとやってきて、いらんことを言って去っていきます笑
こんな人形をつくって、カスタマージャーニーマップ上で動かしてもわかりやすかったですね。
パラパラしなくても静電気での吸着力はいずれ弱くなるので、落っこちる時は来てしまいます。ですからあまり厳密に位置を保持していて欲しい用途よりも、自分で動かすような使い途のほうが合っているかもしれません。
ところでNeulandがEstaticsをセットにして「Scrum / Agile kit」として売り出したのが興味深いですね。なぜ今までの紙のカードではなく、静電気ふせんを「アジャイル向け」としているのだろうか?