ファシリテーショングラフィックやスケッチノーティングについて「レイアウトが決まらない」というお悩みをよく伺います。もう雰囲気でだいたい分かればよろしいやん、と思わなくもないのですが、感覚を掴むのが苦手な方にとっては何か補助輪のようなものがあってもいいのかもしれません(単に私が雑なだけという話もあります)。模造紙やイーゼルパッド(フリップチャート)ではマス目入りのものを使うとよいと思いますし、ノートはもちろん方眼罫の商品がたくさんあります。
ただ、レイアウトがうまくできない方はだいたい物事の見かたが繊細で、「虫の目」系が多いようにも思います。そんな方にとっては、方眼罫はもしかすると細かすぎるのかもしれません。
そこで本日ご紹介するのは、なんとそのまま「FGノート」!
MDノートみたいなネーミングですが、こちらは用紙の名前ではなくほんとうに「ファシリテーショングラフィックのためのノート」なのです。発売元は新潟の印刷会社・博進堂さん。

サイトを見てわかるように、組織開発やファシリテーションの事業も手がけている少し変わった? 理念のある? 企業さん。経営者の方がファシリテーターらしく、使い手目線で作っている商品なんだからそりゃ使いやすいわけです。
FGノートのいちばんの特徴は、うっすらと印刷された罫線が用紙を3×3の9マスに分割していること(商品写真の2枚目をご参照ください)。議事録ノートで議題や日付、参加者などを記入する欄がある商品もありますが、この9マス分割はそれとはちょっと違う。時系列に書くのも、マンダラ型に書くのも便利なんですよ。
一緒に販売されている「FG TEXT(ファシリテーション・グラフィック・テキスト)」と合わせて使うときっと基礎力がつくことと思います。
ファシグラって何? ペンの持ち方は? から丁寧に解説しているテキストです。このペンの持ち方はただ事ではない気もしますが(テキストp.8より引用)。いきなり「やってみよう!」で千尋の谷に突き落とす、野生的な育成メソッドになじめない方は特に試してみる価値があると思います。

また、天糊製本なのでレポート用紙のように一枚一枚取り外すことができます。みんなに配って使うにもよし、書きためたものはポケットファイルにファイリングしたり、スキャンしてデータとして保存するのにも便利です。
というわけで、スケッチノートを描いてみました。


裏から見るとさすがに透けて見えますが、裏抜け・にじみはほとんどありません。

レイアウトもなんだかびしっときまっている気がします。方眼罫だとこうはいかないので、9マスの効果なのでしょう。あたりの柔らかい描き心地ながらインクがにじまず快適です。ぜひお試しを。