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ドイツのファシリテーション文具:Neulandのマーカーを実際に使ってみました

Neulandのマーカーを実際に使ってみました

『文房具図鑑その文具のいい所から悪い所まで最強解説』からおばちゃんいろいろ教わっていますが、もっとも大切な教えのひとつは「実際に使ってみること」かと思っています。

さて、私がここのところずーっと気になっているドイツのワークショップ製品ブランド・Neulandのマーカー。日本語でそれなりにご紹介しているのは当ブログが唯一のように思いますが、なんせその記事の内容は「送料が高くて買えない!」だったりします。

https://facigraworks.hatenablog.com/neuland_before_order/facigraworks.hatenablog.com

これはどうなんでしょう。やっぱり実際に試してみないとね。 大人の武器は「お金」の他にもう一つ、「人脈」もありました。ありがたいことに最近グラフィック界隈でつながる方が増えて、Neulandのマーカーを使う方に貸してもらえる機会がありました(ゆりさん、こばりん、ありがとう!)。で、やっぱり「実際に使ってみることが重要」なのは事実だった。そんなエントリです。

アウトライナー(黒)はおそろしく優秀だ

コンセンサス・デザイン・フォーラム2016のランドスケープは主線をNeulandで描きました。丸芯はスムーズに使えて、楽しく描かせていただきました。

https://facigraworks.hatenablog.com/cdf2016/facigraworks.hatenablog.com

この写真は先日のCIVICTECHFORUM2016で試し書きさせてもらったもの。

Neuland 試し書き

黒ははっきりくっきり濃くて、色を重ねても流れにくい。替えインクはボトルから補充する方式なので、かすれかけたらその都度補給して、常に自分のベストコンディションに調整しておけるように思います。

色ペンは裏抜けする

残念ながら、コピー用紙では色ペンは少し裏抜けしてました。もしかして染料系なのかな。カタログには「水性」としか書いてないのです。

Neuland 色抜け

模造紙を壁に貼って描くような環境では、安心して使いにくいなと思いました。なんせ日本では「壁に貼り紙しないで!」という会場を拝み倒してせめぎ合いしてファシリテーショングラフィックすることもままあるわけでして。Neulandの色ペンはフリップチャートや、描くためのボードが基本みたいな環境で開発した、って感じなのかなあ。

COMMENT Neulandを使い込んだ今も、裏抜けは課題だと感じています。抜けると知っていれば対応できますが。

いつもと違うペンを使いこなすには練習が必要

そもそもあこがれていた理由がこのBigOne、線幅12ミリのマーカーですが、取り回しが難しい。

Neuland BigOne
これは後日購入したものです

太い分、紙にしっかり押しあてるのにテクニックが必要。ちゃんと使えないとかすれが出てしまう……。慣れの問題だとは思いますが、裏抜けのことを考えると思いっきり描く勇気、ちゃんと出せるかな。 平芯や筆ペンも当たり前ですがちょろっと使っただけでは癖を見抜けず、思うような線は描けませんね。練習必要ね。

今の気持ち

色のラインナップは間違いなくステキなので、機会があれば欲しいんですけど、果たして私のグラフィック(画風)と相性いいのかどうかわかりません。 画風の具体的なことは長くなるので今回書きませんが、そもそもがちょっとクセの出る絵なので、色を単純にするなどの工夫をしたほうがグラフィックレコーディングとしては目的にかなっているだろうなと最近思っていまして(そんな理由でパステルも避けてます)。繊細な色合いは使いにくいかもような気がしているのです。しばらく現状の国産マーカーで頑張ってみる所存です。でも、国産メーカーさんと一緒にファシリテーション、ワークショップに便利な文具を開発したいなーという願望は持っております。

結論、今は無理して取り寄せることもないかな? というところに落ち着きました。 使ってみて初めてわかる、ツールとの相性! 使わせていただけるご縁、うれしゅうございました。

COMMENT 「個人の感想です」と、これも『文房具図鑑』にならい書き添えておきます。レビューって基本、そういうことですよね。 結局このあとNeulandなしでは生きていけなくなっているので、まあ、まあ、って感じですね笑。
INFO この項目は、2016年3月31日に旧ブログで公開した記事に加筆修正したものです。
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