A3用紙でグラフィックレコーディング:効果とツールの試行錯誤

pilot_lettering_01 03_ファシリテーション文具案内

3/26にグラレコ隊として参加した「CIVIC TECH FORUM2016」では、初めてA3用紙へのグラフィックレコーディングを経験しました。
もちろん、自主練習やワークショップではA3判に描くこともありますが、実はイベント本番では初めて。グラフィックレコーディングを始めて半年、その間模造紙やイーゼルパッドにのびのび描いていましたので、いろいろな気づきがありました。

A3にレコーディングする:Pros

あまり緊張せず描くことができます

壁やホワイトボードなどに向かって描く姿は、どうしても目立つものです。その点、A3でしたら机に向かって描くことが多いと思いますので、緊張は少ないかと。

普段の字とそれほど変わらないサイズで書くことができます

慣れないと大きな字って書きにくいみたいですね。でもA3なら、字や絵をやや大き目にするだけですので普段のノートとそれほど変わらない感覚で書けると思います。

A3にレコーディングする:Cons

メリットの裏返しですが。

描いている姿を参加者に見てもらいにくい

まだうまく言語化できないのですが、どうやら、描いている姿を見てもらうほうがそのあとの対話を促進できるような気がしているのですよね……自分の感じたことと、リアルタイムに突合せしてもらい、そこでの共感や違和感から次のアクションが生まれるような気がしているんですよ。もちろん、パフォーマンスと受け取られてしまう危険性もあるので、そこはどうにかしないといけませんが。

描くスペースが小さい

縮尺小さく描けばいいじゃない、という問題でもなさそうです。主線のペンを細字にしたけれども、どうも情報量が少ないような気がします。ピンポイントで「これ!」というテーマをまとめるのには適しているのかもしれません。

2年ほど経って思うとこれはスケッチノートそのものだった気がします。スケッチノートはなぜか凝った絵を描くことができますが、インタラクティブ性は低めなのでファシリテーションツールとして使うときは工夫が必要です。

ツール:主線はミリペン系の平芯がよさそうです

今回は、なんとなく手に取ったプロッキーの細字(丸芯)と、パイロットレタリングペンを使ってみました。

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こちらはプロッキーで主線

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https://flic.kr/p/FD3Hus

こちらはレタリングペン(3.0ミリ)

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https://flic.kr/p/FFmW2c

「またパイロットか!」と思うほどこのペンが優秀。

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キャップのところが汚れる以外は。キャップの抜き差しをしているとなぜかとても汚れる。いっしょに手も汚れてしまうのが難点。
理由を言葉で説明しにくいのですが、なぜかファシリテーショングラフィック(グラフィックレコーディング)は平芯で描く方が「見えやすい」気がします。

ただし、このあと発見したステッドラーのピグメントライナーがこの用途ではもっとも優秀な気がします。

色塗りはいつもの太いマーカー(プロッキーや紙用マッキー)の平芯側が私は使いやすかったです。丸芯側で色塗りしてみたら、どうも思っている色より濃く出てしまって(インクが溜まっているのでしょう)。色の違いを使い分けられたらいいかもしれません。

ツールについても、スケッチノート用のものが参考になるかもしれません。ファシリテーション目的だと一般的なスケッチノートよりはモチーフが大きくなるので、いろいろ組み合わせて工夫することになりそうです。

こちらの2枚も、主線はレタリングペンです。

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ttps://flic.kr/p/FFmVjR

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https://flic.kr/p/ERMt5C

グラフィックレコーディングの写真は、すべてCIVIC TECH FORUMのFrickrから引用しました。
civictechjp
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ご参考:ステッドラー ピグメントライナーはこちらの記事でご紹介しています。

スケッチノートや小さなグラフィックにおすすめ:ステッドラー ピグメントライナー(斧型)
いわゆるスケッチノートに向いた主線用のペンは何か、という話題です。その名も「ステッドラー ピグメントライナー(斧型)」。一般的なミリペンは丸芯と筆ペンだけがラインナップされていることが多いですが、このピグメントライナーには平芯が用意されているのです。
この項目は、2016年4月5日に旧ブログで公開した記事に加筆修正したものです。
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