前回はファシリテーションの場に便利なデジタルツール、特にタイマーアプリについてご紹介しました。
続く今回はリアルの場で使うアナログツールをいくつか挙げてみます。
タイムキーピングの機能を分解する
リアルな場でのタイムキーピングについて考えるときには、まずその機能について分解しておかないといけません。タイムキーピングの動作は、「時間を計る」機能と「知らせる」機能に大きく分けることができます。デジタルツールはそれらの機能が統合したツールがほとんどですが、アナログの場合はそれ以外にも、ベルなど「音に特化したツール」がよく使われるのが特徴といえるでしょう。
統合型ツール
キッチンタイマーなど、時間が来たら音や光などで知らせてくれるツールはおなじみです。私も6〜7年前まではキッチンタイマーでタイムキーピングしていました。最近は勉強シーンなどでのタイマー利用をメーカーが提案することが多くなってきて、商品の種類も増えた印象です。

懐かしの愛用品写真です。黄色いほう(タニタTD-390)は文字盤が大きいところが気に入って選びましたが、今考えると参加者にはよく見えない(アプリ有能……)。ついでにアラーム音が甲高くて大きいので、今となっては少々使いにくい感じです。現在は、タニタ製品には直系の後継品(テンキーで表示が大きいもの)を見つけられませんでした。大画面を重視すると、このあたりの製品でしょうか……。
写真右側、ドリテックのデジタルタイマーも使っている方を多く見かけます。アラーム音を消して光だけで時間を知らせることができるのがポイントです。
ファシリテーションで使うキッチンタイマーはテンキータイプ(数字キーが独立しているもの)がよいでしょう。そのときどきに合わせた時間を素早くセットするのに便利だからです。
また、デジタル編でアプリをご紹介したTime Timerのリアル製品版も、時間がきたら控えめな音で知らせてくれます。
デジタルかアナログか微妙ですが、参加者に時間の到来を直接知らせたくないケースではスマートウォッチでタイマーをかけ、バイブレーションを使うことがあります(スマートウォッチは何でもよいと思います)。
私個人の雑ブログですが、スマートウォッチについて↓
音に特化したツール

時間は別の時計で計り、タイムアップしたらベルなどを鳴らすこともリアルの場ではよくあり(むしろ多数派かも)、音が心地よい瞑想用のベルがよく使われます。ファシリテーション界隈はなんとなくスピリチュアル業界と親和性が高いので、そのあたりも関係あるのでしょうか。
ファシリテーターの方がよく持っているのは「チベタンベル」とか「ティンシャ」などと呼ばれる、小さなシンバルのような楽器ですね。
キッチンタイマーの甲高い音が耳につくなと感じていたので、私もここ数年はベルを導入しています。耳に心地よい、かつスピリチュアル色薄めのものを探して、写真のエナジーチャイムにたどり着きました。
Amazon商品ページに掲載の動画で、音も確認できます。
瞑想用のベルは残響のコントロールがしやすいようにも感じ、そこも愛用されている一因でしょうか。
リアルでも、オンラインでも
ここまでリアルの場で使う前提でアナログツールのお話をしてきましたが、オンラインの場でもこれらのアナログツールが役に立つのではないでしょうか。きちんと試したことはありませんが、例えば専用のアカウント(=デバイス)をひとつ用意して時計をずーっと映しておく、というのはどうでしょう。まだまだいろんな試行錯誤ができるのではないかな、と思います。
「1分」「10秒」「1秒」とボタンが分かれているものは少しもたつくことがある印象です。慣れの問題でしょうか。